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丸3年

今日は亡き父の命日です。
あれから丸3年が過ぎました。
3年前の早朝に兄から父が危篤との電話がありました。
すぐに会社を出て、8時6分のひかりに乗ろうと東京駅へ。
その途中、また携帯が鳴り、父が亡くなったと知らせがありました。
間に合わなかった......母と同じく父も看取ることができませんでした。

亡くなる3日前、見舞いに行った時、ずっと意識のなかった父が目を開けました。
そして骨と皮だけになった手をさしのべたので手にとると、ぎゅっと握ってくれました。
目だけで交わした最後の挨拶。 でも私ということをわかってくれていました。
それからまた意識をなくした父の耳元で、母が天国で待っていることを伝えました。

そう、私達兄妹は母の死をずっと隠してきました。
同時期に入院し、父だけ退院したのですが、あの母の最期の姿を見せるとトラウマになると医者にも言われ、ずっと母は入院していることになっていたのです。

でも父は知っていたと思います。 母が亡くなった直後、施設の職員の方に、母が来たと伝えていたようです。父の目には母が見えたようです。 最後まで父のことを気遣いながら逝った母、気がかりだったのでしょう。
若いころは決して仲がいいと思わなかった二人ですが、晩年の両親は互いに支えあいながらすごしていました。 父に<生きがいはなに?>と聞くと<おかあちゃん!>と即答が。
横で苦笑い?する母。 ほのぼのとした夫婦でした。 

お父さん、あれから3年。 がんになったり、仕事を引退したり、色々あったけど、私たち夫婦は元気でやってます。 夏になると、バス停から施設までの長いあぜ道を思い出します。
お父さん、最後は大好きなプリンも食べれなくなるほど衰弱してしまったね。 今頃はおいしいもの沢山食べているかな? 今日はお父さんの大好きなフルーツゼリーを持ってお墓におまいりします。

なかなか面と向かっては伝えられなかった言葉、<お父さん、大好きだよ。 ありがとう>
by midori_ta | 2010-08-27 07:17 | 日常

30数年勤めた金融業界から引退し、のんびりライフの日常と想いを綴ります. 写真は先代猫アディーです


by midori_ta